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Gartnerが言うポストモダンERPの本質は?

ポストモダンERPとは?

Gartnerが「ポストモダンERP」という言葉を使っています。そもそもポストモダンERPとは何か?

http://www.gartner.com/it-glossary/postmodern-erp
で以下のように定義しています。

Postmodern ERP is a technology strategy that automates and links administrative and operational business capabilities (such as finance, HR, purchasing, manufacturing and distribution) with appropriate levels of integration that balance the benefits of vendor-delivered integration against business flexibility and agility.

が、正直、何も言っていない感じです。。。

Gartner2014/7発行の「ポストモダンERP戦略においてSaaSアプリケーションを活用し、ユーザーの利用拡大とプロセス改善を図る」では、

その結果、ERP/アプリケーション・リーダーは、単一のERPスイートではなく、オンプレミス型とSaaSの双方から成るアプリケーション・ポートフォリオを管理しなければならなくなっている。これが、クラウド時代のERPの現実である。ガートナーではこれを「ポストモダンERP」と定義しており、すべてのアプリケーション・リーダーやERPストラテジストは、ERPのこうした進化に備える必要がある。ほとんどの企業において短期的な優先事項となるのは、ハイブリッドERPという現実、すなわちクラウド・サービスとして提供される機能コンポーネントもあれば、オンプレミスで維持されるものもあるという現実に、積極的に対応することである。

とあります。

両者をまとめると、要するに「今後はSaaS型(クラウド)のERPとのインテグレーションが重要である」と言っています。

そして、2016/1/13の記事「ERP刷新の方法をガートナーが指南、最初は何から取り組むべきか」では、

昨今、クラウドの世界では多様なアプリケーション専業ベンダーが手がけるSaaSが百花繚乱の状況にある。これらのSaaSを柔軟に取捨選択して活用することで、従来からの単一のERPスイートに束縛されない、オンプレミスとクラウドを融合したアプリケーション・ポートフォリオを構成することが可能となった。これがすなわちポストモダンERPだ。

と言っています。

要するに、重要顧客である従来型の巨大ERPベンダーエコシステムに配慮しつつ、SaaSの組み合わせによるERP構築の流れにあると伝えたいようです。

私の言葉で遠慮なく言えば、

オンプレミスで、ERPをゴリゴリカスタマイズするのは、時間と能力とお金の無駄。リリース後の拡張性、柔軟性も失われるが、お守のコストだけは増えていく

今後は、出来合いのSaaSでERP、CRM、BIなどをREST APIでつなげる方法でカスタマイズすべき。時間と能力とお金を節約できる。
会社のステージに合わせて入れ替えも可能なので、拡張性、柔軟性も高い。
出来合いのSaaSにないところだけ、最小限のソフトウェアを作るべき。それも中小企業であれば、SaaSのデータベースマネジメントシステムで簡単に作るので全く問題ない。それをREST APIで他システムにつなげるのがよい。

となります。
これが、これからの時代の自社専用のカスタマイズした統合基幹システム(ERP)を構築するアーキテクチャとなります。

ポストモダンERP実現の本質は?

SaaS使うとか、もやもやした概念はわかったけど、具体的にどうするのか?
それは、先に書いたREST APIがキーワードです。

2016/1/12の記事「260兆円市場が静かに広がりをみせる「APIエコノミー」」にあるように、APIを使うと、世界中のコンピューティングリソース(ハードウェア、通信、ソフトウェア)を組み合わせて利用できるようになります。

「APIエコノミー」というキーワードをご存じだろうか。はるか昔のIT開発はすべてのコンポーネントを自社開発するのが一般的だった。しかし昨今は、コンポーネントを他社から調達し、開発サイクルの短縮と新たなビジネスモデルを実現している。

これをもう少し厳密にいえば、クラウドの時代におけるAPIは、WebベースのREST APIが重要となります。REST APIは、Web技術、すなわち、グローバルスタンダードの技術とこれまでのソフトウェア、通信、ノウハウなどの資産を使えるため、発展性が非常に高いです。この波に乗っておいて間違いはありません。

APIは、Application Programming Interfaceの略で、ソフトウェアコンポーネントが互いにやりとりするのに使用するインタフェースの仕様ですから、昔からあります。ただ、以前は、一部の閉じた環境でしか使えなかったため、多くの人で使うにはハードルが高かったのです。例えると、「福岡の久留米弁をでのみお話ししましょうよ」というようなものです。誰ともお話しできなかった時よりは良いのですが、久留米弁を覚えるのはそれなりの覚悟が必要です。
REST APIは、「英語でお話ししましょうよ」という感じでしょうか。グローバルの英語ベースのインフラが整っているので将来性があります。(ちなみに久留米には親戚も住んでおり、大好きな街ですし、久留米弁よい言葉です(^^))

REST APIでつながることこそがSaaSによるインテグレーションであり、柔軟性とスピードを両立することができます。おまけにコストも従来の1/10以下になります。

ここでようやく、最初のGartnerのPostmodern ERPの定義が具体的になりましたね。

Postmodern ERP is a technology strategy that automates and links administrative and operational business capabilities (such as finance, HR, purchasing, manufacturing and distribution) with appropriate levels of integration that balance the benefits of vendor-delivered integration against business flexibility and agility.

代表取締役 CEO 印具 毅雄(イング タケオ)

ツバイソ株式会社

公認会計士、税理士

広島生まれ、福岡育ち。中学生の頃からパソコン、プログラミングが好きで、N88-BASICやマシン語に親しむ。大学、大学院では、遺伝的アルゴリズムの改善研究をC言語で行う。 1999年、修士(芸術工学)。日本知能情報ファジィ学会論文賞受賞(2004年度)「単峰性関数当てはめによるGA収束高速化」
インターネットベンチャーを立ち上げるべく、経営の勉強のために公認会計士を取得(公認会計士二次試験2000年合格、登録番号19193)。監査法人トーマツ(Deloitte)を経て、2004年にブルドッグウォータ株式会社を創業、経営。 2015年、同社よりツバイソ事業を会社分割し、ツバイソ株式会社を設立。

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