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3. RPAのメリット詳細

RPAツールの自社利用、導入コンサルティングの経験から、経営者視点と現場視点でRPAに関するノウハウを綴っております。
今回は、RPAのメリットについて、一般的に言われていることだけでなく、私なりの視点で、感じているメリットをまとめてみました。

業務の自動化

まずは基本的なメリットですが、RPAツールは、開発したロボット(プログラム)を起動するだけで、一連の複数のアプリケーションやファイルをまたがる手作用で行なっていた業務を自動的に行ってくれます。 また、人間よりも正確に速く作業してくれます。

業務改善のきっかけ

RPAプログラムの開発においては、業務の整理(分析、分解、再統合)を通じて見直しをすることになります。
この工程を通じて無駄な作業の洗い出しをして、場合によってはなくすことができます。

また、業務におけるエクセルなどのアプリケーション操作は人によって巧拙がありますが、アプリケーションの習熟者がRPAのプログラムを作ることで、常に最適なアプリ操作を行わせることができるようになります。

業務品質の維持

業務のやり方を一時的に改善しても、引き継ぎの過程や作業者のリテラシーによってだんだん崩れていくものです。 そして、現実的にはその見直しを行うことは困難であり、再び社内の様々な箇所で不効率な業務が増殖して行きます。

RPAは、同じ作業しか行わないので、当初開発したロボットによる業務品質を維持することが可能となります。

アプリケーションの一元化

通常は、業務ごとにアプリケーションやファイルを探すところから行う必要があります。
マニュアルを作ったとしても「どこのフォルダの何を開いて」などの説明が必要で、単純ですが意外とストレスな作業です。

RPAであればアプリケーションの起動、ファイルの選択という作業自体が不要にすることができます。 また、Windowsのスケジューラを利用すれば、定期的に自動実行させることも可能となります。

既存レガシーシステムの再生

既存のレガシーシステムを改良する場合は、機能の追加にしろ、複数システムの統合による再開発にしろ、時間とコストがかかります。
また、既存システムの利用者が多いほど再トレーニングするコストがかかりますし、混乱を招きます。
その結果、上記を考えると投資効果の観点から不便な現行システムを使い続けなければならないということがよくあります。
この点、黙って、繰り返し作業を正確に速く行える人間がたくさんいる前提で業務を見直せば、既存システムのままでも課題が解消できる場合があります。

RPAツールを使うことで、上記のように、通常であれば非現実的な前提条件を使って、既存システムでも業務改善することができるようになります。

ロジカルシンキングの教育ツールとしての活用


RPAのプログラム開発では、業務をフローチャート(ステップ、分岐、ループ)化する必要があります。
これには、業務分析、事実確認、分解、統合、全体の整合性確認といった論理的な考え方が必要となり、ロジカルシンキングの良い訓練になります。

また、業務自動化の成果を短時間で自身の目で確認することができるため大きな達成感も得られます。
副次的な効果として社員教育ツールにも活用できるのではないかと個人的には考えています。

代表取締役 CEO 印具 毅雄(イング タケオ)

ツバイソ株式会社

公認会計士、税理士

広島生まれ、福岡育ち。中学生の頃からパソコン、プログラミングが好きで、N88-BASICやマシン語に親しむ。大学、大学院では、AI関連技術のニューラルネットワーク、ファジィシステムとともに遺伝的アルゴリズムの改善研究をC言語で行う。 1999年、修士(芸術工学)。日本知能情報ファジィ学会論文賞受賞「単峰性関数当てはめによるGA(遺伝的アルゴリズム)収束高速化」
インターネットベンチャーを立ち上げるべく、経営の勉強のために公認会計士を取得(公認会計士二次試験2000年合格、登録番号19193)。監査法人トーマツ(Deloitte)を経て、2006年にブルドッグウォータ株式会社の創業、事業開始。 2015年、同社よりRobotERPツバイソ事業を会社分割し、ツバイソ株式会社を設立。

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