サイバーエージェント事例に学ぶ基幹システム構築 勉強会レポート
サイバーエージェント社の事例に学ぶ
7/26に開催された「サイバーエージェント事例に学ぶ基幹システム構築 ~REST API、RPA活用法~」では、サイボウズ株式会社川畑氏および木戸氏(オンライン参加)より、年間1万時間の工数削減を実現させたサイバーエージェント社の事例についてご講演いただきました。
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サイバーエージェント社では
- 70を超えるグループ会社の主に販売管理をkintoneで処理しERPにEAIを通じて連携していること
- kintone導入から5年程度の時間をかけて自社のみでシステム構築していること
- 会社の立ち上げとともにkintoneのアプリセットをコピーして使用していること
なぜ5年の時間がかかったか
講演を聞いた個人的な感想としては、一部のチームで閉じた業務データベースアプリ(弁当発注、アンケート回収など)はエクセル感覚ですぐに作れるところがkintoneの優れているところだと思いました。
一方、債権、債務管理や会計などの業務プロセスを広くまたがったり、複雑なワークフローや他部門と関係する業務についてはそれほど簡単ではありません。
これは業務システム開発を設計と制作に分けた時に、設計に大きく三つのノウハウ、すなわち業務プロセス(内部統制)、会計(管理会計)、IT(できること・制約条件)が必要で、そこが要だからだと思います。サイバーエージェント社が5年の時間がかかったのもそこに理由があると思います。
それでも、制作については開発スピードという圧倒的なメリットがありますし、設計も要件定義と外部設計(基本設計)に分けた時に外部設計でモックをスピーディに作れ、ユーザーと早い段階ですり合わせできるところもメリットが大きいです。
このメリットによって5年の時間がかかったとしても、自社だけでシステム構築することができたのだと思います。
業務プロセスの最初から最後まで一気通貫でデータが繋がれば良い
ツバイソからは私、印具が事例紹介と開発したシステムのデモを行いました。
事例紹介では、ソフトウェア開発会社の工事進行基準や、与信管理、購買プロセスワークフロー、アフターサービスがある在庫管理、マネキン派遣業務管理、スマホゲームのデザインアセット発注管理などの課題と解決方法の勘所を解説しました。
一気通貫で業務ができると仕事が楽、ということが動画でわかる
スマホゲームのデザインアセット発注管理については、実際のシステムの動画を作成しました。ワークフローにおける発注申請、承認、注文書(請書)の自動作成、原価・債務計上、支払い予定日管理、銀行データ作成、自動消込、会計処理までを一気通貫で行なっています。よろしければご参考ください。
【ツバイソ導入事例】デザイン外注業務フローの刷新(ポッピンゲームズジャパン株式会社様)
従来ERPとAPIベースERPは何が違うか
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結論だけ説明すると、APIベースERPは、従来ERPに比べて技術的に
- 開発コストが低い
- 導入後の追加、変更コストが低い
これはREST APIアーキテクチャによる技術的な裏付けによってもたらされます。これらの理由や特徴について解説しました。
知っていると生産性を上げられる
イアンノットという蝶々結びを1秒でできる結び方があります。難しくありませんが、知っているかいないかの違いで蝶々結びを1秒でできるかどうかが変わります。(普通の結び方が3秒だとすると、イアンノット1秒だと、一生で100万回結ぶとすると200万秒(23日)の短縮です!)
同じ様に、APIベースERPという新しいツールとアーキテクチャがあります。知っているかどうか、使っているかどうかで会社の生産性は大きく異なります。
デモアカウントやご相談はこちらまで。
ツバイソ株式会社
代表取締役 CEO 印具 毅雄(イング タケオ)
公認会計士、税理士
広島生まれ、福岡育ち。中学生の頃からパソコン、プログラミングが好きで、N88-BASICやマシン語に親しむ。大学、大学院では、AI関連技術のニューラルネットワーク、ファジィシステムとともに遺伝的アルゴリズムの改善研究をC言語で行う。
1999年、修士(芸術工学)。日本知能情報ファジィ学会論文賞受賞「単峰性関数当てはめによるGA(遺伝的アルゴリズム)収束高速化」
インターネットベンチャーを立ち上げるべく、経営の勉強のために公認会計士を取得(公認会計士二次試験2000年合格、登録番号19193)。監査法人トーマツ(Deloitte)を経て、2006年にブルドッグウォータ株式会社の創業、事業開始。
2015年、同社よりRobotERPツバイソ事業を会社分割し、ツバイソ株式会社を設立。