導入事例

コンサルティング業のERP ── 人の稼働で採算が決まる事業を、計画と実績の両方で見る

人の稼働で採算が決まるコンサルティング業のERP。計画工数と実績を同じ基盤で持ち、案件の採算を進行中に見る
人の稼働で採算が決まるコンサルティング業のERP。計画工数と実績を同じ基盤で持ち、案件の採算を進行中に見る

コンサルティングの会社では、原価の大半を人の稼働が占めます。それにもかかわらず、誰がどの案件にどれだけ入っているかが、月次を締めるまで正確には分からない、ということが起こります。この記事は、コンサルティング業で繰り返し現れる課題と、RobotERPツバイソでそれをどう解くかを、機能に即してまとめたものです。ITコンサルティング、業務コンサルティング、戦略コンサルティング、人材・組織のコンサルティングのいずれでも、人の稼働で採算が決まる点は共通します。個別のお客様に触れず、この業種に共通する型として扱います。


この業種で繰り返し起きる6つの課題

稼働の見えなさ・契約形態の混在・掛け持ちの配分という、コンサルティング業で採算が見えなくなる3つの入り口
稼働の見えなさ・契約形態の混在・掛け持ちの配分という、コンサルティング業で採算が見えなくなる3つの入り口

1. 稼働率が、計画と実績のどちらでも見えない

誰をどの案件に、いつからいつまで、月あたり何時間充てるか。この計画は提案書や表計算の中にあり、実際の稼働は月次の集計を待つことになります。計画と実績が別の場所にあるため、両者を比べる作業が毎月発生します。結果として、計画どおりに進んでいるのかが、手を打てる時期には分かりません。

2. 契約の形ごとに、収益の計上根拠が異なる

準委任は実績時間、成果物を伴う契約は検収時、顧問や継続支援は期間按分と、契約の形ごとに計上の根拠が違います。コンサルティングでは、同じ顧客に対して準委任と成果物型が並行して走ることも普通にあります。契約ごとに計上の根拠を判断していると、月次決算の作業量と確認工数が積み上がります。

3. 複数案件を掛け持ちする人の原価が、案件へ割り振れない

1人が同時に3件、4件を担当するのが通常です。その人の人件費を、どの案件にいくら乗せるか。工数の実績が案件ごとに集まっていなければ、この配分は概算にならざるを得ません。案件別の粗利も、その精度に引きずられます。

4. パートナーやフリーランスの活用で、原価が案件と切り離れる

繁忙期にパートナーやフリーランスへ委託すると、その費用は請求書が届いてから集まります。どの案件のためにいくら委託したかが1か所に無いため、案件別の原価に外注費を乗せる作業が毎月残ります。

5. 単価が更新されないまま、粗利の計算に使われ続ける

案件の粗利は、請求する単価と、原価計算に使う人の単価の差で決まります。ところが昇給や役割の変更があっても、原価計算に使う単価が同じ場所で更新されなければ、実態と合わない粗利が出続けます。

6. 提案中の案件と稼働中の案件が、別の場所にある

提案書と稼働の計画が別々に管理されていると、受注できたときに誰を充てられるのかが、提案の段階では見えません。期の着地を語ろうとしても、確定した売上と見込みの売上を突き合わせる作業が毎回発生します。


RobotERPツバイソでの解決方法

人の稼働の計画と実績が別の場所にある状態と、同じ基盤にある状態の対比
人の稼働の計画と実績が別の場所にある状態と、同じ基盤にある状態の対比

人の割当(計画)と作業時間(実績)を、別のデータとして持つ

ツバイソPSAは、誰をいつどの案件に充てるかという計画と、実際に何時間使ったかという実績を、別のものとして持ちます。案件にメンバーを登録し、制作指図から配員を作成すると、そのメンバーを母集団に月ごとの計画工数が立ちます。人件費レートは社員マスタから自動で入るため、計画の段階で労務費の予算が置かれます。

計画と実績が同じ基盤にあるため、計画した工数と、実際に積み上がった工数の差を、月を待たずに案件ごと・社員ごとに確認できます。実績は、作業内容別・取引先別・案件別・社員別に集計されます。社員別に見れば、案件に充てた時間と、そうでない時間の比率がそのまま出ます。稼働率を別の表で管理する必要がありません。

労務費の単価は、マスタで一元管理する

工数から原価へ換算するときの単価は、人件費レートマスタが持ちます。単価を1か所で更新すれば、以降の原価計算に反映されます。案件ごとに計算式を持ち回らずに済みます。

請求する側の単価は価格表が持ちます。取引先ごとにどの価格表を適用するかを割り当てられるため、ランク別の単価表を取引先ごとに分けて持てます。原価側と請求側の単価がそれぞれ1か所で管理されるので、粗利の前提が古いまま残りません。

契約の形に合わせて、収益を計上する

準委任・成果物を伴う契約・顧問契約で、収益の計上根拠と計上する月がどう変わるかの対応表
準委任・成果物を伴う契約・顧問契約で、収益の計上根拠と計上する月がどう変わるかの対応表

ツバイソPSAは、実績時間にもとづく収益、期間にわたって按分する収益、検収時に計上する収益を、それぞれ標準で扱います。準委任・成果物型・顧問契約が同居していても、それぞれの計上根拠のまま扱えます。前受金の管理と、期間にわたって提供する役務の計上にも対応しています。

パートナーへの委託も、同じ案件の下に置く

調達プロセスは調達依頼・見積依頼・発注・検収・仕入経費・支払・支払予定まで、売上と同じ案件の下に一続きで並びます。発注が案件に紐づいているため、外注費を後から案件へ割り付ける作業が要りません。

実績時間で精算する委託は、受注と同じく単価と実績時間の形で組み立てられます。制作原価の集計上、外部への委託は外注費、自社社員の作業時間は労務費として、別の費目に分かれます。

提案中の案件と、稼働中の案件を同じ場所で持つ

案件には受注の目標金額と確度を設定でき、期待受注額が自動で算定されます。提案中の案件も稼働中の案件も同じ案件として並ぶため、受注できたときに誰を充てられるかを、提案の段階から同じ画面で見られます。期の着地も、確定した売上と見込みを突き合わせる作業なしに把握できます。

やりとりは、電子取引で相手側に登録していただく

委託先とのやりとりが重くなる理由の多くは、相手から届いた紙やPDFを自社システムへ再入力する工程が、毎月残っていることにあります。ツバイソ電子取引を使うと、委託先は見積・納品・請求・稼働実績をご自身で登録でき、その内容は発注と案件に紐づいた状態で入ってきます。電子取引でやりとりした書類は、そのままデータとして保存されます。電子帳簿保存法が求める電子取引データの保存にも、この流れの中で対応しています。


管理会計 ── 見積を作った時点で、月次の損益計画が立つ

月ごとに予定と実績の棒が並ぶ管理会計の図。予定は見積・受注・発注から自動で計上され、実績は売上・工数・仕入経費から入る
月ごとに予定と実績の棒が並ぶ管理会計の図。予定は見積・受注・発注から自動で計上され、実績は売上・工数・仕入経費から入る

見積を保存すると、管理会計に「予定」として計上される

見積の明細を保存すると、その内容が管理会計へ自動で計上されます。商品・サービスのマスタに収益の計上根拠と勘定の対応を設定しておくことが前提です。しかも収益の計上根拠に応じて、どの月に計上するかまで決まります。

  • 成果物を伴う契約 ── 納品予定日の月に、見積金額をそのまま
  • 顧問・継続支援 ── 計上開始予定日から、金額を期間の月数で割った額を毎月
  • 準委任(実績時間) ── 見込金額を期間で割った額を毎月

売上だけでなく原価も同時に計上されます。つまり見積を作った時点で、月ごとの売上・原価・粗利の見通しが立ちます。表計算で損益計画を組み直す作業が要りません。

予定と実績が、同じ表の同じ軸に並ぶ

案件が進むにつれて、受注・納品・発注・検収が「予定」として積み上がります。そして売上・仕入経費・工数・経費精算が「実績」として、同じ表に入ります。

並ぶ軸も同じです ── 計上月・案件・取引先・部門・商品サービス、そして自社で定義したセグメント。予定と実績が同じ軸に並ぶため、予実の比較に集計作業が要りません。

見えるのは売上高・売上原価・売上総利益・営業利益です。制作原価は材料費・労務費・経費(外注費を含む)・製造間接費に分かれるので、「自社のコンサルタントの稼働が想定より掛かっている」のか「外部への委託が膨らんでいる」のかを切り分けられます。

案件の予実と、部門の予実

案件には粗利予算・総費用予算・粗利率予算を設定でき、月次推移でどの月からずれ始めたかまで追えます。原価の予算は制作指図の単位で、制作予算・調達予算・制作間接費予算に分けて置けます。

部門の単位では、予算プラン(当初予算・修正予算といった複数の版)を登録しておくと、実績の積み上がりと予算を合わせて当期の着地を見通せます。

受注の見込み

案件ごとに受注の目標金額と確度を設定でき、期待受注額(目標×確度)が自動で算定されます。受注プロセスへ進んだ案件は確度100%として扱うため、確度が更新されないまま残っている案件を一覧で識別できます。


会計まで一気通貫であることの意味

業務プロセスの上に財務会計と管理会計が積み上がり、上流の入力が決算まで通る構造
業務プロセスの上に財務会計と管理会計が積み上がり、上流の入力が決算まで通る構造

ツバイソPSAはツバイソERPとAPIで連携し、債権債務管理・財務会計・管理会計まで一続きにつながります。案件の数字と決算の数字が同じ基盤から得られるため、管理会計のために別途集計する工程が要りません。

コンサルティングでは、原価の大半が人の稼働です。工数の入力から決算までが1本でつながっていれば、案件の粗利と決算の数字が食い違いません。役員会で見ている案件別の採算と、期末に締めた損益が同じ出どころから出ます。

ツバイソPSAはSalesforceの基本機能を含む形でご提供しており、Salesforceを別途ご購入いただく必要はありません。商談から先の業務プロセスが同じ基盤の上に乗ります。


AIから自然言語で扱える

レポートをあらかじめ用意する方法と、問いの形でAIに聞く方法の対比
レポートをあらかじめ用意する方法と、問いの形でAIに聞く方法の対比

2026年に提供を開始したTsubaiso Intelligenceは、画面を介さず、お使いのAIから自然言語でRobotERPツバイソを操作できる仕組みです。

前の節で見た管理会計の表は、そのままAIに問える対象になります。「今月のコンサルタント別の稼働は」「粗利率が予算を下回っている案件は」「来月の計画工数が多いメンバーは」といった問いに、AIが実データを引いて答えます。

レポートをあらかじめ用意しておく必要がありません。予実の表は軸が多く、見たい切り口はそのつど変わります。問いの形で聞けることは、この点が大きな違いです。

人の稼働で採算が決まる業種では、問いたい切り口が日々変わります。誰が空いているか、どの案件が想定を超えているか、どの顧客の粗利が落ちているか ── これらを見たい切り口の数だけレポートを作るのは現実的ではありません。


利用者の評価

RobotERPツバイソを実際にお使いの方が投稿した評価を、ERP・基幹システムの口コミ・評判でご覧いただけます。コンサルティング・ソフトウェア開発・会計/法律事務所など、顧客と案件を軸に業務が動く会社からのレビューです。


検討の進め方

要件一覧・選定基準・ROI算定・デモ・トライアル・PoCという6段階の検討の流れ
要件一覧・選定基準・ROI算定・デモ・トライアル・PoCという6段階の検討の流れ

基幹システムは、一度導入すると長期にわたって使い続けるものです。その重さに見合う検討ができるよう、順序と道具を用意しています。製品のご説明に入る前に、次の6段階の進め方をご用意しています。

  1. 要件一覧で、要件をまとめる
    当社が導入実績から体系化した740項目以上の要件一覧に、「必要性」と「現在の課題」を記入していただきます。関係部署が営業・デリバリー・管理部門にまたがるため、分担のしかたからご相談を承ります。当社は各項目の対応区分と説明を回答し、標準機能との適合率を算定してお返しします。記入の進め方についてもご相談を承ります。ご提供はNDA締結後に承ります。
  2. ERPの選定基準をつくる
    提案を比較するための評価ガイド、RFPテンプレート、採点シートをお渡しします。用語の定義を最初に揃えることで、各社の回答が同じ粒度で並びます。とくに重要なのが「カスタマイズをどの方式で実装するか」という軸です。同じ「カスタマイズできます」という回答でも、製品の中核を書き換えるのか、プラットフォームの上の設定として持つのかで、長期の総所有コストは大きく変わります。この違いが評価に載るかどうかで、選定の質が決まります。
  3. ROIを算定する
    要件一覧で「必要性が高く、いま課題がある」とされた項目には、損益改善のシナリオが紐づいています。そこから年間の改善見込み額を積み上げ、初期・運用・将来のコストと突き合わせて、累計ROI・回収期間・NPV・IRRを算定します。稟議に載せられる形の根拠が揃います。
  4. デモで、実際の動きを見る
    実際の証憑や、現在ご利用中のExcelをご提供いただき、AIがデータを整理し、取り込む様子をご覧いただきます。カタログではなく、お客様のデータで実際の動きを確かめていただく場です。
  5. トライアルで、自分たちで触る
    30日間、実際の操作をお試しいただけます。お申し込みの手続きについても、あわせてご案内します。
  6. PoCで、小さく確かめてから決める
    実データで効果を検証します。ここで作った設定とデータは、そのまま本番へ引き継げます。PoCの結果を確認したうえで本格導入の形を選べるため、判断材料が揃った状態で意思決定していただけます。

この順序には理由があります。要件が固まっていなければ選定基準は作れず、選定基準がなければROIの前提が置けません。順序を踏むほど、後続の判断が確かなものになります。

基幹システムの入れ替えは、日常の業務改善とは頻度も影響範囲も異なる意思決定です。当社がここで担っているのは、製品の説明よりも前に、何をどの順で決めるか、部門をまたぐ要件をどう束ねるか、社内の合意をどう積み上げるかという進め方そのものです。長くお使いいただく仕組みを選んでいただく以上、その判断が確かなものになるまで、誠実に伴走します。


検討に使える資料

上の1〜3で使う資料に、背景となる考え方をまとめた2点を加えた5点を、まとめてダウンロードいただけます。

  • システム要件一覧の作り方 ── 740項目以上の要件一覧に「必要性」と「現在の課題」を記入していただく進め方(PDF・11ページ)
  • 次期基幹システム(ERP)選定 評価ガイド ── 評価基準・RFP・TCO算定を1つにまとめた選定のフレームワーク(PDF・27ページ)
  • PL改善ROI 算定の手引き ── 累計ROI・回収期間・NPV・IRRを根拠のある数字として組み立てる手引き(PDF・12ページ)
  • AI時代の働き方の変革と、これからのERPの要件 ── 仕事の重心が移るとき、基盤の側に何が必要になるか(PDF・10ページ)
  • 生産性向上を実現するタレント・オリエンテッド経営フレームワーク ── モチベーション・権限と責任・エンタープライズアプリケーションの3要素(PDF・14ページ)

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