ERP導入に必要な要件一覧の作り方 ── 現状分析から優先順位付けまでの4ステップ
ERP導入を成功させるためには、要件定義が非常に重要です。
しかし、いざ要件定義を始めようと思っても、
「何から手をつければいいのかわからない…」
「要件が膨大で、整理できない…」
といった悩みを持つ方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、ERP導入に必要な要件一覧の作成方法について、具体的に解説していきます。

目次
ステップ1:現状分析
まずは、現状の業務プロセスを分析し、課題を明確化します。
現状分析では、以下の項目を洗い出すことが重要です。
- 各部門の業務フロー
- 使用しているシステム
- 抱えている課題
これらの情報を収集することで、ERP導入によって解決すべき課題が明確になります。
例えば、ある会社では、創業当初はExcelでの管理が中心でしたが、事業拡大に伴い、データの一元管理や業務の効率化が課題となっていました。
そこで、現状分析を行い、各部門の業務フローを可視化し、課題を明確にした上で、ERP導入を検討しました。
ステップ2:要件の洗い出し
現状分析で明確になった課題を解決するために、必要な要件を洗い出します。
要件は、大きく「機能要件」と「非機能要件」に分けられます。
- 機能要件:ERPに求める機能に関する要件
- 非機能要件:ERPの性能、セキュリティ、運用に関する要件
要件を洗い出す際には、各部門の担当者からヒアリングを行うことが重要です。
例えば、営業部門であれば、顧客管理や受注管理に関する機能要件、経理部門であれば、会計処理や決算処理に関する機能要件などが挙げられます。
ステップ3:要件の優先順位付け
洗い出した要件を、重要度や緊急度に応じて優先順位付けします。
優先順位付けを行うことで、限られた予算や期間の中で、より効果的なERP導入が可能になります。
私の経験では、要件の優先順位付けには、以下の基準を用いることが多いです。
- 必須要件:絶対に必要な要件
- 重要要件:できれば満たしたい要件
- 考慮要件:あれば良い要件
ステップ4:要件一覧の作成
優先順位付けした要件を一覧にまとめます。
要件一覧には、以下の項目を記載します。
- プロセス
- 業務
- 担当部門
- 要件
- 現行システム名
- 現行ランニングコスト
- 優先順位
- メモ
要件一覧を作成することで、要件の抜け漏れや重複を防ぐことができます。
まとめ
今回は、ERP導入に必要な要件一覧の作成方法について解説しました。
要件定義は、ERP導入を成功させるための最初のステップです。
しっかりと要件定義を行うことで、自社に最適なERPを導入し、業務効率化やコスト削減を実現しましょう。
この記事について(2026年8月 追記)
この記事は2025年2月に書いたものです。要件一覧をきちんと作っても、従来のERPではそのあとが続きませんでした。標準で満たせるか、足す必要があるかの切り分けにベンダーとの往復が要り、足すと決めたものは見積と開発期間の話になる。しかも実装が終わったあと、要件一覧と実物の対応を保つのは人の仕事なので、まず乖離します。
Tsubaiso Intelligenceでは、足す側の作業──項目・画面・業務のロジック・承認の追加──をAIが組み立て、反映の直前に人が承認します。着手前には既存の作りとの競合を診断します。そして加えた拡張の仕様をAIが読み取って書き起こすため、要件一覧と実物の対応を後から辿れます。要件定義が「作って終わり」ではなくなりました。
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ツバイソ株式会社
代表取締役 CEO 印具 毅雄(イング タケオ)
公認会計士、税理士
広島生まれ、福岡育ち。中学生の頃からパソコン、プログラミングが好きで、N88-BASICやマシン語に親しむ。大学、大学院では、AI関連技術のニューラルネットワーク、ファジィシステムとともに遺伝的アルゴリズムの改善研究をC言語で行う。
1999年、修士(芸術工学)。日本知能情報ファジィ学会論文賞受賞「単峰性関数当てはめによるGA(遺伝的アルゴリズム)収束高速化」
インターネットベンチャーを立ち上げるべく、経営の勉強のために公認会計士を取得(公認会計士二次試験2000年合格、登録番号19193)。監査法人トーマツ(Deloitte)を経て、2006年にブルドッグウォータ株式会社の創業、事業開始。
2015年、同社よりRobotERPツバイソ事業を会社分割し、ツバイソ株式会社を設立。

