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Fit to Standard Agileを成功させるERP選定のポイント

皆さん、こんにちは。印具です。

前回は、Fit to Standard Agileの概要とメリットについて解説しました。

今回は、Fit to Standard Agileを成功させるためのERP選定のポイントについて詳しく解説します。

Fit to Standard Agileでは、標準機能への適合を重視するため、ERP選定が非常に重要になります。

なぜなら、ERPの標準機能が業務プロセスに合致していることが、Fit to Standard Agileを成功させるための前提条件となるからです。

ERP選定で確かめる順序
ERP選定で確かめる順序

目次


選定ポイント1:業務プロセスの粒度

  • ERPの業務プロセスが細かく分解されているかを確認しましょう。
  • 細かく分解されているほど、標準機能を活かせる可能性が高まります。
  • 機能を統合するカスタマイズは容易ですが、不足機能を分解・追加開発するのは困難です。
  • 自社の業務プロセスとERPの機能を詳細に比較し、適合性を確認しましょう。
  • 特に、業務間の関係性が1:nの構造が取れるかを確認しましょう。
  • 1:1の構造しか取れないシステムは、硬直的で、実際の業務プロセスに適合しない可能性があります。
  • 1:1の構造をカスタマイズで変更することは難しいことが多いです。

選定ポイント2:マスタ設計

  • マスタ設計はシステムの根幹であり、柔軟性と拡張性を左右します。
  • システム全体に関わるマスタの拡張は、カスタマイズでは困難な場合が多いです。
  • 将来的な事業の変化や拡張に対応できるよう、マスタ設計の柔軟性を重視しましょう。

選定ポイント3:UI(ユーザーインターフェース)

  • UIは、後からカスタマイズで変更しやすい部分です。
  • 選定段階では、UIの重要度は低く、業務プロセスへの適合性を優先しましょう。
  • 必要に応じて、画面項目を減らしたり、表示方法を変更したりすることができます。

管理会計の粒度:

  • 明細レベルでの詳細な管理が可能なシステムを選びましょう。
  • 管理粒度が見出しレベルまでだと、管理会計に必要な詳細な情報が得られません。
  • このような機能不足をカスタマイズで補うことは困難です。

その他の選定ポイント

  • ベストプラクティスに基づいた設計・機能を備えているか
  • 将来的な拡張性や疎結合な開発をサポートする設計・機能を備えているか

まとめ

Fit to Standard Agileを成功させるためには、ERP選定が非常に重要です。

上記の選定ポイントを参考に、自社の業務プロセスに合致したERPを選び、Fit to Standard Agileのメリットを最大限に活かしましょう。


この記事の前後と、関連する記事(2026年8月 追記)

この記事は2025年2月に書いたものです。ここまでの流れは、前の2本にあります。

この記事は「カスタマイズで補うのは難しいから、選定の段階で確かめておく」という組み立てになっています。その前提のうち、カスタマイズの側はその後大きく変わりました。2026年8月に提供を開始したTsubaiso Intelligenceでは、項目・画面・承認ワークフロー・業務のロジックの追加をAIが組み立て、組織へ反映する直前に人が承認します。着手前には既存の作りとの競合を診断し、加えた拡張の仕様はAIが読み取って書き起こすため、拡張を重ねても中身を追えるままです。

ただし、選定で確かめる順序そのものは変わっていません。業務プロセスの粒度・マスタ設計・管理会計の粒度は製品の骨格にあたる部分で、後から積み上げて作れるものではないからです。変わったのは骨格の上に載せる側で、そこが軽くなったぶん、選定では骨格の見極めに集中できるようになった、と読むのが実態に近いと考えています。

構造そのものを扱った記事と、導入の進め方を工程で示した記事もあわせてご覧ください。

代表取締役 CEO 印具 毅雄(イング タケオ)

ツバイソ株式会社

公認会計士、税理士

広島生まれ、福岡育ち。中学生の頃からパソコン、プログラミングが好きで、N88-BASICやマシン語に親しむ。大学、大学院では、AI関連技術のニューラルネットワーク、ファジィシステムとともに遺伝的アルゴリズムの改善研究をC言語で行う。 1999年、修士(芸術工学)。日本知能情報ファジィ学会論文賞受賞「単峰性関数当てはめによるGA(遺伝的アルゴリズム)収束高速化」
インターネットベンチャーを立ち上げるべく、経営の勉強のために公認会計士を取得(公認会計士二次試験2000年合格、登録番号19193)。監査法人トーマツ(Deloitte)を経て、2006年にブルドッグウォータ株式会社の創業、事業開始。 2015年、同社よりRobotERPツバイソ事業を会社分割し、ツバイソ株式会社を設立。

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